今、これを書いているのは平成29年の5月。
術後、恐る恐る雪上に立ってからちょうど10年が経ち
11年目に入った。。。
アッと言う間の10年だった。
その間いろんな出来事があった。
合併症を起こして深夜、早朝の救急外来、
時にはそのまま数回の入院生活、
事故に遭遇して全治に1年もかかる大怪我、
父の他界、
平成28年にはまたまた生死に関わる大きな手術。
サイボーグになってこの10年間でいろいろ学んだ。
障害者として、
スポーツマンとして、
家族として、
そして人として、、、
でも、、、まだまだもがいています。。。
10年間、、、
やり切れない気持ち、
すさんだ気持ち、
常に人から遠ざかり、逃げ隠れしていた。
人目を気にして臆病になった。
なるべく隅っこの方で目立たないように、目立たない
ように生きて来た。
けれど、、、
スキーをしている時と車を運転している時だけは発病前、
障害者になる前の自分、健常だった頃の自分になれた。
スキーをしている時は何故だか自分でも唯一輝ける。
車に乗っている時はボディーがバリヤーになってくれる
から、、、臭い、汚い、醜い自分でも気にならない。
2008シーズン、、、何とかレッスン現場に復帰した。
東京~実家~スキー場を行き来する生活が始まった。
実家とホームゲレンデのスキー場は車で30分~40分
の距離。スキー場に着くと必ずパウチがパンパンに膨らむ。
丁度、下界で買ったポテトチップの袋が山でパンパンになる
感じ!!
気圧の差です。茅野市内の標高はおよそ800m。ゲレンデは
1800m~2000m。1000m近い標高差を30分~40分
で一気に車で登るからパウチはパンパン!!
途中でガス抜きをしないとパウチの内部の圧力でフランジ
ごと皮膚から接着面が剥がれる。
↓
2008シーズンの春頃。この頃はまだまだストマと格闘中。
ストマのパウチは右のお腹~股関節にかけて装着されています。
こちら側のターン、内側の股関節を深く折り畳んだ時に必ず
パウチが潰れる。
只でさえ体内からのガスや体液、そして排出物がパウチには
終始溜まっている訳で、、、最初の内はそれを排出する加減
が分からずにレッスン中にパウチが取れてお客様を待たせる
ことが多かった。
パンパンに膨らんだ時には500mlのペットボトルよりも
ちょっと大きいサイズになります。それが股関節の部分に挟
まるとちょっとしたショックでパンクする始末。。。
その時々のパウチの状態や気圧の変化に敏感に対応する学習
をし始めた。
↓
復帰直後から他県への出張もたくさんあった。新潟にて、、、。
、、、不整地は股関節を深く畳むからパウチがパンクしそうで
かなり厳しい。
この頃はパウチがいつ外れるか、いつ外れるかでビクビクしながら
滑っていました。スキー場で新しいパウチに交換する作業はかなり
辛いモノがあります。
、、、まだまだ課題は山積み!!
、、、お客様には申し訳ない気持ちでイッパイ!!
でも、、、
ゲレンデに出て、
滑ることができ、
馴染みのお客様と再会でき、
レッスン活動にも戻れて、、、
何とか復帰した2008シーズン、夢のような日々を送る
サイボーグでした。
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