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カテゴリー:ストマ

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ストマ、、、その4


摂取できる食物の量が増えて来てパウチに溜まる排泄物の
量が増えた。一体何時こんなに食べたのだろうって思う程
溜まることもしばしば。。。

昼間はほとんど横になることはなくなってたから排泄物は
常にパウチの下側に溜まる、、、出て来た物がフランジの
後ろ側に回って漏れることは無くなったけれど、、、

夜、寝てる時は油断するとすぐに漏れた。その度、その度
に起きてシャワー室へ行くのはしんどかった。



部屋は術後からずっと準個室。お金はかかったけど、深夜
バタバタしてに回りの人に迷惑をかけずに済んだ。両親や
妹夫婦には経済的な援助をかなりしてもらっていて申し訳
なく思ったけど、24時間、夜中だろうと食事中だろうと
ストマのケアはしなくてはならない訳で、、、周囲に気を
使わずにいろいろできた。


車で言えば排気系、、、このマフラーの漏れを解決しない限り
スキーどころじゃなくて社会生活もできない!



考えた、、、方法は2つ。


1つは、、、

食べるから漏れちゃうんだ。。。生きて行くのに最低限の
物しか食べなければ排泄物の処理は少なくなるし、寝てる
間に漏れることもなくなる。。。


でもそれじゃ~、スキー界に復帰するのは無理。不足して
いる栄養をしっかり摂取して体重を増やし、同時に失った
運動能力を元の状態に戻せない。

食物の摂取を抑えた消極的な方法は駄目だなぁ~。

同じようなサイボーグになった人達が痩せ衰えたり、行動
が消極的になって出不精になる気持ちが分かるような気が
した。



しっかり食べて、しっかりトレーニングして、元のマッチョ
な身体に戻りたい。




もう1つは、、、

横になるから漏れる、、、寝ている間に漏れない工夫をしよう!


そうだ夜も2時間寝たら起きる。また2時間寝たら起きる。
2時間毎にチェック作業をすれば解決しそう。きっと眠いと
思うけど、そしたら夜勤の看護師さん達にも迷惑をかけなくて
済む。。。


↓メーカーのカタログも細部まで勉強した。
メーカーのカタログ類

パウチは看護師さんの勧めもあって、術後から使っていた
1ピースタイプの物から2ピースタイプの物に換えていた。

この頃には市から公費負担の認定を受けていたので好きな
装具が自由に購入できるようになっていた。
いろいろ試してみたい装具を注文しては自分の身体に合うか
どうかを試行錯誤していた。。。


↓向かって右側が2ピースタイプのパウチ。
パウチを2ピースタイプに替えた

装着する時に自分のストマを見ながら穴に合わせて最適な位置
にフランジを貼れるので2ピースタイプの方が都合が良かった
し、排出口がマジックテープなのでかさばらずに済んだ。



上、、、表側から見たフランジ。丸い外周同士がパチンとハマる仕組み。
下、、、ワンピースタイプはパウチが邪魔して貼る時にストマと穴を合わせ難い。
フランジ表
パウチ表面



上、、、裏側から見たフランジ。密着しながら皮膚の保護をする。
下、、、ワンピースタイプはフランジとパウチが一体になってる。
フランジ裏
パウチ裏面





褥瘡の痛みがまだ酷くて横向きでしか寝れない毎日。
只でさえ熟睡できないのに、2時間毎に起きるのはかなり
のストレス。

パウチに溜まる排泄物にはガスも含まれる。ちょっと油断
するとパウチは500mlのペットボトル以上に膨らんだ。
不用意に寝返りを打つと即パンク!!

ウトウトしながらも片手でいつもパウチの様子を探ること
を覚えた。夢の中に居ても常に脳の一部分がパウチの変化
を察するようになって来た。




また考えた、、、


災害に見舞われたり、何かの事故で真っ暗闇の中に数日間
閉じ込められたらどうなるんだろう。。。

そんなことになったら健常者だって自分のことで精一杯。
誰も助けてはくれないんだっ!

パウチを取り換える日は深夜、病室を真っ暗にして練習した。
脱着はもちろん、洗浄や後始末まで全て手探り。
鏡を見れないから最初は自分で自分のストマの位置すら分からん。
何度も何度も暗闇の中で練習を繰り返した。



疑問が湧くと様々なことを看護師さんに聞くようになった。
でも、返って来るのは本に書いてあるようなことばかり、、、

サイボーグには個体差がある。自分流のやり方を見つければ
良いんだと考えるようになった。

それ以来、ストマのケアに関しては一切を自分で行い、夜中に
何かあっても絶対に看護師さんを呼ばない自分が居た。



オンボロ、ポンコツだったサイボーグの1つ1つのパーツは
少しずつ磨き上げられて徐々に進化の道を歩き始めました。
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Security
cyborg 005
2023シーズン、まだ生きてる

☆彡全日本スキー連盟公認
  指導員、A級検定員
☆彡日本スポーツ協会公認
  スキー上級教師
  スキー・スノーボードコーチ2

06、12月に劇症型の潰瘍性
大腸炎(UC)
で大腸全摘手術を
受け、オストメイトとなる。

31年間勤務したスキー学校を
退職し現在フリーで活動中。

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