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嵐の朝


4年前の今頃になる。。。

平成19年3月11日(日)のまだ夜も明けきらぬ時間。


窓の外は酷い嵐、、、木々は揺れ、電線はビュンビュンと音を
立てて唸っていた。

暗い内から目を覚ましてソワソワしていた。今日は退院の日!
まだシーンと静まり返っているC棟の4階を隅から隅まで歩いた。


病室でカレンダーを見たら何とその日は“仏滅”、、、酷い
嵐だし、何だか縁起が悪い気がして妹に電話した。



私、、、「あの~、、、今日の退院は止めとくよ!」



妹、、、「何で?」



私、、、「仏滅の大嵐なんて縁起の悪い門出だから、、、」



妹、、、「最低、最悪、マイナススタートで今のお兄ちゃんには
     丁度いいじゃん。これ以上は悪くならないって事よ!」




そうか~、、、そう言う考えもあるかぁ~。

最後の病院の食事をして荷物の整理を始めた。何せ3ヶ月以上
も住んでいたからすっごい量の荷物。お昼前には妹夫婦が迎え
に来る段取りだけど、、、果たして片付くだろうか!?




日曜日の病棟は静か。看護師さん達も少ないし回診も無いから
先生方の顔も見えない。


ナースステーションへ行って退院の挨拶をした。担当の看護師
さんや仲の良かった看護師さん達は皆お休みだったけど、、、

皆一様に、、、

「良くここまで頑張ったね」

「も~戻って来ちゃダメよ」

って言ってくれた。

何だか目元が緩んで視界が悪くなった。





↓さようならC棟。
さようならC棟



↓さようならC4ナースステーション。
さようならC4ナースステーション



↓さようなら看護師さん達。
さようなら看護師さん達



↓さようなら先生方。
さようなら先生方






これから病院の外に出れば何から何まで自分でしなくちゃ
なんない。ご飯も洗濯もストマのケアも今までは誰かが傍
に居て力を貸してくれたけど、、、

自分独りでやって行けるだろうか?寂しくならんだろうか?

そんな不安や寂しさででちょっと心細くて複雑な気分。



自宅は病院から車で5分。すぐに自宅に行くのは何だか嫌。


帰り道、念願のお寿司を妹夫婦とたらふく食べた。お寿司屋さん
からは丁度病院が見える。平らげたお寿司のお皿の数を見て、、、

俺、本当にあの病院で消化器の病気で死にかけたんだろうか?

って思った。生ビールもちょっとだけ、、、美味かった。

ホントに美味かった。




妹夫婦に感謝。スキーのお客様や生徒さんに感謝。
先生方に感謝。看護師さん達に感謝。両親に感謝。


私を生かしてくれたたくさんの方々に心から感謝。

家に着く頃にはお日様が顔を覗かして暖かい光を放っていた。




こうしてサイボーグは現実の社会に第一歩を踏み出しました。
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Security
cyborg 005
2023シーズン、まだ生きてる

☆彡全日本スキー連盟公認
  指導員、A級検定員
☆彡日本スポーツ協会公認
  スキー上級教師
  スキー・スノーボードコーチ2

06、12月に劇症型の潰瘍性
大腸炎(UC)
で大腸全摘手術を
受け、オストメイトとなる。

31年間勤務したスキー学校を
退職し現在フリーで活動中。

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