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古巣の万座へ、、、


退院して初めての夏がやって来た。



主治医の丸山先生からはとにかく“水分補給”、“水分補給”って
厳しく言われてた記憶がある。


頑張ってこの身体で生きて行こうって“やる気”が湧く時もあるの
だけれど、、、臭い、汚い、醜いってトラウマでついつい引っ込み
思案になって自宅に籠りっきりの日も続いた。





スキー修理の不備でご迷惑をかけたお客様や、シーズン中の
レッスンをキャンセルしてしまった生徒さんにひたすら謝罪の
お手紙を書いたりする毎日だった。




汗をかくとすぐに装具の周辺がスキントラブルを起こした。
直射日光に当たるとパウチの中の空気が膨張してパンパンに
膨らんで歩くのもままならん。

、、、こりゃ~、真夏はどうにもならんなぁ~!!





沈みがちな気持ちとやるせない気持ちばかりで外へ出掛ける気力も
無かったけど、、、以前から気になっていたことを実行しようと考えた。

若い頃から親代わりに私を育ててくれた師匠の黒岩校長夫妻に
元気になった顔を見せに行こう!!

大変な心配をかけてしまって、、、とにかく挨拶に行こう。。。


でも、、、万座まで1人で行けるだろうか!?


予め行くって連絡してしまうと無理しちゃうから、、、そうだ!連絡は
せずに行ける所まで行って無理だったら引き返せば良いんだ。



前の晩、学校の板前さんに電話して明日校長夫妻が居るか居ない
かだけ聞いて早朝に出発。






懐かしい万座温泉スキー場の景色。






草津側から登って恐る恐るカーブから校舎を覗き見た。





何て言って入って行こうか!?

自分にとっては師匠は只々怖い人。若い頃から何事も身体で
覚えさせられたから、、、怒られる時は言葉より先に拳が飛んで
来た時代が頭から離れない。



もうここまで来たんだからどうでも良いやぁ~。。。
明るく笑って元気良く行こうっと!!



「こんにちは~!!」って玄関開けて入って行ったらすぐに
事務長が出て来た。


何にも言わずにギュ~って背中を抱きしめてくれた。




師匠は、、、いつかは訪ねて来るのを予感してたのか

「おう、来たかっ」

只それだけだった。






自分の親よりも一緒に過ごした時間が長い校長夫妻。





師匠も数年前の病気の後遺症で半身が麻痺していて
身体障害者。

その弟子もまた同じく病気の後遺症で身体障害者に
なってしまった。



「身体障害者になってみてどんな気持ちかね?」と
師匠に聞かれた。




「神様が私の手足の自由までは奪わなかったことに感謝して
います。校長は手足の自由まで奪われてしまって、、、よっぽど
神様に嫌われちゃったんですね」



と言ったら、すかさず奥様の事務長が、、、



「そうよ!その通りよっ!!」って、、、3人で大笑いをした。







31年間の在職中、レッスン後の練習で随分とここで滑った。
もうここに来ることは無いだろうと思うと何だか感慨深い。







スキー学校を退職してフリーになる今後、こんな身体の自分
に一体何ができるんだろうか?

改めて万座スキー学校あっての自分だったんだと反省する
サイボーグでした。
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Security
cyborg 005
2023シーズン、まだ生きてる

☆彡全日本スキー連盟公認
  指導員、A級検定員
☆彡日本スポーツ協会公認
  スキー上級教師
  スキー・スノーボードコーチ2

06、12月に劇症型の潰瘍性
大腸炎(UC)
で大腸全摘手術を
受け、オストメイトとなる。

31年間勤務したスキー学校を
退職し現在フリーで活動中。

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